「前処理担当」や「つなぎ役」など特定分野に特化することのメリットとデメリット

特定分野に特化することのメリットとデメリット

データ分析プロセスの一部に特化するのはざっと考えてもプロセスのマネジメント、収集、前処理、分析、可視化、それとつなぎ役あたりはぱっと思いつく。

先日とある企業にて珍しい前処理担当者の募集があった。今後も組織が大きくなっていく中でこういった求人は出てくることは想像できるが、現在データサイエンティストやデータアナリスト、あるいは機械学習エンジニアとして活動している人や、まだキャリアが短い人が上記のように特定分野に特化することのメリットとデメリットを考えてみよう。

特定分野に特化することのメリット

特定分野に特化してうまくいけばこうなる、ということを挙げていく。

社内で安定した地位を得られる

特定分野に特化してその部分においてなくてはならない人になれれば社内での地位は安定し、異動の可能性も低いだろう。会社や部署そのものが消滅したりしない限り、そこに長く留まることもできる。

その分野の仕事に集中できる

分析は得意だけど可視化が苦手とか、ニーズを聞いたりするのはできるけれどもプログラミングは好きじゃないとか得意不得意や好き嫌いは誰しもあるが、自分の好きな分野を選べばそういった悩みからはかなり開放される。

転職で有利になる

特定分野で高いスキルがあれば転職する際にも有利だ。希少価値があれば報酬アップも十分に期待できる。

独立しやすい

その分野を専門にする会社を立ち上げたり、コンサルタントとして活躍するなど独立もしやすい。

特定分野に特化することのデメリット

さて、メリットはもしうまく行かないとしたらどうか、という視点で見てみよう

キャリアアップの道が見えない

あまり人数がいないと役職も付かずその場所にずっと留まることになる。リーダーになるためにはデータ分析組織が、そして企業が大きくなることが前提となってしまい、つまりは運任せとなってしまう。

つぶしが効かない

特定のことしかできないと、後から有能な人が入ってきたりその仕事が減った時に行き場がなくなる。これも自分ではコントロールできない。

転職も難しい

特化した求人はまだあまりないので転職先が非常に少ないし、人の動きが無いと競争率も高くなる。

目立たないので評価されにくい

これは分野によるが、コードに書いたりできる分析であればともかく、つなぎ役のような具体的な形にできない仕事は当人達からありがたがられても外からは判らない。

社内でもそうなのに社外からはなおさらで、履歴書に書いても伝わりづらいため何をしているのかわからず評価されにくい。

自動化の恐怖

全てではないにしても自動化がされればその分仕事は減る。いつどこから自動化の波が来るかもわからないのは恐怖だ。

特化しすぎてもリスクが高い

以上、メリットとデメリットを上げてみた。現在のデータ分析の状況を考えるとあまり特化しすぎてもリスクが高い、というのが正直な感想だ。

やるならば相当に尖がる、存在を社内外にアピールする、周辺領域の仕事も2・3割ぐらいは行っておくといった自己防衛が必要だろう。これは会社任せにしてはいけない。逆に、それができるのであればチャンスとも言える。

なので「個人的にはやってもいいけど、特に若手にはお勧めしにくい」というところだ。