データサイエンティストの需要と将来性はこれからどうなるだろうか

データサイエンティストの需要と将来性を考える前に、データサイエンティストが何をしている人なのかを考えよう

データサイエンティスとの需要と将来性がこれからどうなるのかを話している人は時々見かけるのだが、定義があいまいなせいかどうもかみ合っていないことも少なくない。

まぁそれはともかく、そういうのを見ていてデータサイエンティストの需要と将来性がどうなるかなーと自分でも妄想してみたのでその話を書いてみる。

なお、最初にお断りしておくとこれを書いている当人は機械学習は書籍で読んだりで多少かじっているが機械学習エンジニアとして仕事をしているわけではなく、データ分析の仕事の一環として界隈を眺めているだけなので、それでも良ければどうぞ。

データサイエンティストはその大半が機械学習エンジニア

「データサイエンティスト」は言葉が一人歩きしており、その定義は人によって違うという状況は相変わらずだが、自分で観察する限りにおいてデータサイエンティストとは「高度な理論を使うデジタルに特化したデータアナリスト」ぽいけど実態は「機械学習エンジニア」であり(アナリスト)としてのデータサイエンティストはほとんど存在しない。

というわけで、「データサイエンティストの需要と将来性」は「機械学習エンジニアの需要と将来性」と同じとして考える。最後にアナリストとしてのデータサイエンティストについても軽く触れる。

「データサイエンティストの需要と将来性」=「機械学習エンジニアの需要と将来性」はこれからどうなるだろうか

教師あり学習については、ツールはDatarobotを筆頭にモデリング部分の自動化、簡略化はこれからますます進んでいくことになるだろうし、大半の人にとって車は移動手段であるのと同様、機械学習もモデリングの精度を競うよりもいかに便利に使えるかがいわゆるデータ分析の民主化の鍵だ。

数多くあった小さいメーカーがやがて少数に統合されたのと同じように、しばらくはツールが大小乱立するだろうがやがていくつかの大手ベンダーと、特殊な業種業態に特化した中小ベンダーになっていく。

そして機械学習(に限らずIT全般は大体そうだが)大手は外資系ベンダーに独占され、日本企業は代理店として売るだけになりそうだ。

なお、教師なし学習は機械学習エンジニアというよりはデータアナリストの方が需要がありそうだし、強化学習はデータ分析というよりは完全にエンジニアリングの世界になっている気がする&現状仕事としている人はあまり見当たらないので今回は考慮外とさせてもらう。

機械学習エンジニアの需要と将来性はどこにあるのか

さて、機械学習ツールが巷で普通に使われるようになったとしたら、その時機械学習エンジニアにはどのような需要が残されているのだろうか。

ごく少数のモデルを作る専門家

最初に考えられるのは、モデルを作る専門家だ。専門家が作ったモデルがすぐにツールに組み込まれ誰でも簡単に使えるようになるとすれば、問われるのはその精度や計算速度ということになろうが、だとすればKaggleでトップクラスをとれるようなモデリングのセンスがある人や理論をきちんと学んだ研究者のようなごく少数の専門家に委ねられることになるのではないだろうか。

これは車でいうとメーカーで設計を行う人にあたる。多分、車を作る人に比べれば設計する人は圧倒的に少ない割合だろう。

保守運用のためのエンジニア

多くの人はデータを整備する、ツールに入れる前に前処理を行う、システムに組み込んだり組み込まれた機械学習ロジックを保守運用するといったエンジニアになるのではないだろうか。SEの機械学習版みたいなの。

こちらはいわば自動車整備工場で働く人。個別の企業の個別の問題に対応する。仕事としてはこちらの方が安定するだろう。ただし、今何かとメディアで話題になる「AIエンジニア」のような華やかさとは遠い。

機械学習の知識はある程度は必要だろうが、論文を読んだりといったことが求められることは少なく、いわば職人のような役割だろうか。あるいはエンジニアでなくビジネス知識を機械学習に組み合わせてクライアントのニーズをくみ取ったり調整したりという方法もあるだろう。

機械学習を道具として使う人

あとは 機械学習を使ってビジネスを作っていく企画屋という方向もあるかもしれない。もはやエンジニアではないが、機械学習の知識があればできることできないことの選別も付きやすいだろうからプログラミング未経験のコンサルタントよりは良い仕事ができるのではないか。

それがF1ドライバーになるのか、トラックの運転手になるのか、あるいはタクシードライバーになるのかは身を置く分野や企業に依存することになりそうだ。

(アナリストとしての)データサイエンティストはもとから需要がない

最後にアナリストとしてのデータサイエンティストであるが、もともと需要がないので現在でもほとんど存在していない。なので需要がこれからどうなるかといえば、大きく今と変わる見込みは薄い。望みがあるとすれば最有力は外資系。

日本企業も若い経営者では意識が変わりつつあるようだが、そもそも文化がないことに加え、専門知識を生かせるようになるためにはまず基本的なことが出来なければならず、さらにはデータ分析を始める時に必要なのはデータサイエンティストのような専門家ではなく「アナリティクスディレクター」であるので、専門家の出番は相当後だ。

また3年後ぐらいに検証してみよう

予想したら書きっぱなしにするよりは後で検証して何が合っていて何が間違えていたのかを検証して自分にフィードバックすることで予測力は高まる、とどこかに書いてあった気がする。

なのでデータサイエンティストブームを総括する「データサイエンティストブームを総括する」を検証するみたいに、そのうち「データサイエンティストの需要と将来性はこれからどうなるだろうか を検証する」という記事を書くだろうけど、答えがでるのは3年後ぐらいだろうか。

ふと思いついて書きなぐったみたが、自分としてはチューニングとかめんどくさいから早くツールがもっと安く手軽に使えるようになって欲しいので誰か作ってください。