「アナリスト」という呼び名はどうでもいいけど本質的には同じなのにまったく違う職種のように扱われるのは問題だ

どれが正しいということに意味はないが整理しておきたい

「データ分析をする人」がどんな人なのかのまとめでは「アナリスト」を「特定の誰かの特定の意思決定に対する情報を作る人」と定義したが、これはあくまでもこのブログの著者が主張する話でもう1つ別の意味で使っているケースを見かける。

言葉の定義が違うことをお互い理解して会話しているのであればよいがその認識がないと話がかみ合わない。そこで、世の中で言われている「アナリスト」について整理しよう。

「アナリスト」はどんな意味で使われているのか

「アナリスト」という言葉が使われているときは

  • 分析もするけれども企画したり実行したりすることも当たり前なのが「アナリスト」
  • 特定の誰かの特定の意思決定に対する情報を作ることが仕事なのが「アナリスト」

のどちらかだろう。このほかに趣味などでデータを見ている人が名乗っていたりするがそれは考慮外。違いは「企画や実行に関わるかどうか」だ。

原則論と現実論をわけよう

「アナリストはマーケティングの企画や実行もできなければならない」という人もいる。個人的には賛成だし、実際に口も出している。

他の記事と言っていることが違うじゃないか、と思った人もいるだろうが、「企画や実行に関わってはいけない」は原則論で、アナリストはマーケティングの企画や実行もできなければならない」は現実論だ。紛らわしいようにわざとまぜた。

つまり上の2つの違いは、「アナリストが企画や実行を行うことを原則とするか、そうでないか」の違いということだ。このブログでは後者だが、たぶん世の中では前者のが多い。

何度も言うがどちらが「正しい」かには意味がないのでその人なりの言葉を使えばよいと思うが、前者の人は情報の提供だけを行う人をなんと呼んでいるのだろうか。あるいはそのような役割や人は必要ないと考えているのだろうか。このあたりは是非議論してみたい。

本当問題は名前よりも「何をしているか」

そして本題は実はここからになる。

職種や名前はコミュニケーションの齟齬が起きないようにつけているのであって、言葉に制御される必要はない。本当に必要なのは「何をしているか」だ。

なので「企画も分析も実行もする人」と「特定の誰かの特定の意思決定に対する情報を作る人」は別なのだ、ということが重要であってそれに名前をどう付けるかにこだわる必要はない。

これをなぜ協調するかというと、本質的には同じ役割なのに名前が違うせいか全く違う役割だと捉えられているようにみえるからだ。

本質的には同じなのにまったく違う職種のように扱われるのは問題だ

名前はどうでもいいとはいいつつも名前がないと不便なのはたしかで、このブログでは今後も「アナリスト」は「特定の誰かの特定の意思決定に対する情報を作る人」ということで通す。

その「アナリスト」であるが、「特定の誰かの特定の意思決定に対する情報を作る人」、という視点で考え直してみると定性だろうが定量だろうが、データが多かろうが少なかろうが、プログラミングだろうがExcelだろうが、集計だろうは洞察だろうがそれらは手段であり、要求に答えられるのであればなんでも良い。

ということは、まったく個別に語られるいろいろな職種、具体的には

  • (アナリストとしての)データサイエンティスト
  • データアナリスト
  • Webアナリスト
  • マーケティングリサーチャー
  • UXリサーチャー

など本質的にはすべて同じ役割だと考えられないだろうか。それなのに、これらのコミュニティは断絶している。もちろんそれぞれ背景も課題も手法もツールも違いがあるのだけれども、それでもやはり同じ「特定の誰かの特定の意思決定に対する情報を作る人」なのだから基礎的な技能やデータ分析プロセスで起きる問題や対策は共有されていてもいいはずだ。

人工知能で起きている話は直前のデータサイエンティストやビックデータで起きているし、そのまた直前のWeb解析でも、さらにその前のビジネスインテリジェンスでも起きているにも関わらず、同じような話が繰り返される原因の1つにはこのコミュニティの断絶による知識の継承が行われていないことではないかと考えている。

次はこの話をどうやって広めようか

問題なのはそうとして、ではどうするかなのだが、まずはこの「名前や道具は違っていても本質的には同じなのでは」という話をいろいろなコミュニティに広めて問うてみるのが最初だろうか。

とはいえコネも何にもないのでどうしたらいいのやら。