定期レポートに関する業務を効率化しよう(自分だけでなく誰かに任せる場合も)

2018年9月6日

油断すると足を引っ張られる定期レポート

どこの企業でも多かれ少なかれ存在する定期レポートだが、様々な経緯をたどった結果作り方が煩雑になって毎回膨大な時間がとられていたり、その割には実は誰も読んでいないとか、そのままにしていると結構ひどい目に合う。

自分はやらない、そんなものは若手や外注に任せればよいので関係ない、というのは大変な勘違いで、その分その誰かの時間が無駄なレポートに費やされてやるべきことへの時間が削られるので放っておくわけにはいかない。

そこで自分がやる場合はもちろん、誰かにより効率的な仕事をしてもらうためにもどういったところを見るべきか、ついて考える。

定期レポートに関する業務を効率化するためにやるべきこと

本当にそのレポートが必要なのかを調査する

定期レポートというのは定期的に作られていることだけが存在理由になっていることも多く、定期的に作られてはいるけれどもほとんど誰も見ていない、あるいは一部だけあれば十分といったことがよくあるどころかむしろ全部が読まれているのがまれで、ましてやそれが次の行動に結びつけられているなんてことはもっと少ない。そのレポートが必要かどうかの検証など誰もせずただ惰性で作られているだけで定期的に金と時間が垂れ流されており、無駄以外の何物でもない。

そこでまず真っ先にやるべきことは、そのレポートは誰がどう使っているのかを確かめることになる。無駄だとわかっていることに金や時間を取られるなど馬鹿馬鹿しいにもほどがあるので、まずこの調査を行なわなければならない。ところが現状を変えることを好まない人もいるし、前任者が「お前は何をやっていたんだ?」と言われることを恐れて余計なことをしないように口を出してきたりということもあり、動く際には適度に様子を見ることもまた必要。とはいえ業務の効率化を喜ばない人は少ないので、最初にできるだけ偉い人に話を通して後ろ盾を得ておけば動きやすくなる。

また、大企業だといろいろなところに転送されていたりしてどこでだれが使っているのか実態を把握することが困難ということもあり、身近なところで使われていないからと作成しないでいると思わぬところからクレームが来たりすることになるので注意して進めること。

外注している場合、その仕事を受けている側からするとボタン1つと簡単なパワポ作成で月数万~数十万円が転がり込んでくる「おいしい仕事」なので、「そのレポートは本当に必要ですか?」などと問いかけてきてくれることを期待するべきではないし、後になって文句を言うのはお門違い。そんな提案するのはよほど良心的、ないしは奇特な会社だけである。必要なければ依頼しなければよいというだけの話だ。

この話についてはより詳しくこちらに書いた。

その定期レポートはやはり必要であるということであれば、レポートを作成する際に気を付けることについて考える。

レポートがどこで誰にどう使われているかを聞いてみる

渡されたレポートがどこで誰にどう使われているかを聞いてみるのは重要だ。求められている情報が足りないのであれば追加できるし、データも渡しているなら実は渡した先でも加工していたりすることもある。できるなら作る側で調整してあげれば喜ばれる。

そもそもパワポを作ることが必要なのかを確認する

レポートは必要だが、だからといって今作っているパワポがそのまま必要なのかというとまた別の話だ。パワポではなくExcelや場合によってはcsvだけで済む場合も多々ある。

現在の形式をそのまま使わなければいけないのかを確認する

現在作られている形式では作るのに手間がかかりすぎるが、同じ内容でも簡略化できる場合はその修正をすることを提案してみよう。大抵の場合は問題なく修正できる。できないのであれば何が原因かを突き止めて改善策を考える。

同じ作業ならばすぐにでも自動化する

毎月毎週まったく同じ形式のレポートを作るために毎月毎週同じ作業をしているのは理解できないのだが、世の中には言われたからやっているだけということに疑問を持たない人も少なくないためにそのまま放置される。これは単なる無駄であるので、さっさと介入して自動化を行う。全自動にできなくても何割かでも削減できるのであれば十分に効果はでる。

処理はできるだけまとめる

定期レポートに限らないが、まとめられる処理は一括で行うというのは基本。アドホックな場合と違って定期レポートの場合は後から増築した旅館のようになっていて同じ処理を何度も繰り返すなど無駄な処理が発生しやすく、これを整理することで時間の短縮ができる。また、整理しておけばさらに内容の追加や修正するのも楽になる。

例えばある月の性年代別の売上を集計をしようとする場合を考える。まずIDを性年代別にファイルに分け、さらにそれぞれについて売上を計算して最後にエクセルに1つづつ貼り付ける、なんて少し慣れている人からみれば馬鹿馬鹿しいことがExcelやSQLに慣れていない人が作っていると起きるが、これは時間がかかるだけでなくミスを誘発することも多くなるので、速やかに直すべき。

出力は1度にして細切れの時間をなくす

まとめられる処理を1つにしていないのと同様に、出力を都度行うために誰かが張り付いていなければならず、他の仕事ができなくなることがある。これもできる限り出力は1度にすることで、その間別の仕事を進めるようにすべき。5分に1回拘束されるのと、30分かかっても1回で作業が済むのとでは大違い。

なお、なぜこのような無駄な処理がそのまま放置されているかといえば、「引き継いだときそうだったからそのままやっている」ぐらいしかないのでこれも早々に効率化・自動化を進めよう。

パワポに張る前にexcelで加工する

レポートは最終的にパワポにまとめることが多いだろうが、出てきたデータをそのままパワポに張っていく、という作業は数が多ければ多いほど手間が増える。そこで、データを直接パワポに張りつけるのではなくいったんデータ加工用のExcelを介在することで効率化を進める方法を検討しよう。

これも具体例を挙げると、上記のような性年代別売上と全体の売上を同時にレポートに書こうとすると、全体と性別に3回も同じ作業をしてそれぞれをパワポに張り付けるということをやる人がいるが、この方法も1つ2つならともかく、5つ10つとなってくると積み重なって結構な手間になり、同時に間違えるリスクも増大する。

そこで直接パワポに張りつけつのではなく、所定の位置に張り付けたら計算式で自動で合計を算出し、そのままパワポ貼り付けられるように順番や数値ならカンマ区切りなどの書式を整理したものを出力するようにExcelやプログラムで作ってしまえば、結果の確認や張り付けは1回で済み、その他細かい加工も減るのでこれだけで間違えた時の修正時間を加味すれば半分どころか4分の1ぐらいには簡略化される。

簡略化に時間や手間をかけすぎると本末転倒になる

慣れれば10分の仕事を1日かけてほぼ0にしたとしても、その作業が月に1回ならば投資した時間を回収するのに1日8時間として4年かかる計算になる。そのころには内容が変わっている可能性は十分にあり、それ以前にその会社も存続しているのかも怪しい、いう状況で回収できる見込みの少ない投資を行うことに正当性は見いだせない。簡略化や自動化しないことで気持ち悪いのは理解できるが、その分仕事の時間は他の仕事に当てるべきで、どうしてもというのであればプライベートの研究課題として取り組むべきだろう。

これが毎日の作業であれば2か月程度で回収できるので十分に行う価値はあるし、収支がトントンか多少マイナスぐらいなら経験を積むことへの投資にもなるので、この場合も積極的に行うべきだ。要するにバランスである。

過度な汎用化はかえって無駄になる

csvファイルをコピーするのにも、10行のデータと、1億行のデータではやり方が変わる。レポートの作成も同じで、10行ならコピペで済む話を1億行でも対応できるようにすることは必ずしも正解ではなく、毎月1万行増えていくデータを処理するのに100年後の心配をしてずっと使えるように作りこむのも意味がない。

この問題が放置されやすいのは、そもそもスキルが無ければこのような発想はできないので上級者であるがゆえにやってしまいがちな失敗(とは認識されづらいが)であり、同じレベルの人がいないとそれが「無駄な汎用化」であることに誰も気がつくことなく野放しになってしまうからだ。

また、高度なことをやらないとレベルが上がらないというのは確かではあるがそれはまた別の話で、まずやるべき最低ラインを抑えた上で空けた時間でさらなる取り組みができるよう交渉しよう。

他の人を手伝う

自分の担当ではないからとなりの部署で苦労しているのは承知しているが放っておくことが当たり前になっているが、その人が無駄な仕事をしているということは、別の仕事ができないということであり、その結果その部署の仕事が滞って会社全体に影響し、結局巡り巡って自分の仕事の邪魔になっていると。そう考えれば、少しぐらい手を貸すことをためらうことはないはずだ。

大したことのない積み重ねが大きな差を生む

いつも思うが、大したことのない日常業務が大半であるならば、それらを少しづつ改善すればいずれ大きな差を生むことになる。そして自分も含めて日々の仕事はその大したことのない日常業務が大半を占めるだろう。だとすればこういった一つ一つの積み重ねがやがて大きな差を生むことになると思うのだがどうだろうか。

生産性

Posted by 管理人