データ分析とインテリジェンス

[データ整備/抽出] 依頼を管理する

抽出依頼を管理しないとすぐに破綻する

抽出の仕事では様々な人達からたくさんの依頼が来るので管理しないとすぐに抜け漏れが発生する。しかし、これをやれば全て解決するという方法は思い当たらず地道にやっていくしかない。

というわけでいつもの通り、こんなことを考えながらやっている話をまとめてみた。

依頼のルールを決める

依頼を受けるにあたり先にルールを決めておく。ルールとして決めておくことは以下のとおり。

  • 依頼する方法(場所・宛先)
  • 依頼時に書く内容
  • 依頼を受けてから抽出するまでの目安の期間

依頼する方法

メールやコミュニケーションツール(今ならSlackとか)のどこから誰宛に連絡するかを決める。窓口を決めておかないと口頭・メール・様々なチャンネルで依頼がされる。

宛先も明確にしておく。特定の個人でもチームでも宛先が無いと宙ぶらりんになる。

依頼時に書く内容

「題名・概要・希望納期」の3つが必要。後は過去に似たような依頼があるならそのリンクや依頼番号の記載があると探すのが楽。目的や背景を書いてくれる人はいるが、必要になったら聞けばいいので最初は無くても構わない。

題名はそれだけ見たら内容が特定できるぐらいに具体的であることが望ましい。「1月の売上」だといつの何の売上かわからなくなるので「サービスAの商品Bの売上」ぐらいは欲しい。

内容が決まってから抽出するまでの目安の期間

「内容が決まってから〇営業日」と目安の期間があった方が依頼者がスケジュールを立てやすい。急ぎの場合には連絡を早めにしてくれるようになる(気がする)。

「依頼を受けてから」ではなく「内容が決まってから」であることが大事。そうしておかないと依頼者が勝手に引いたスケジュールのために残業や他依頼との調整の負担をかぶることになる。

ルールのまとめと依頼のひな形をつくる

依頼のルールと依頼時に書く内容のひな形は文章にまとめて共有する。口頭で伝えたところで忘れられてしまう。

依頼管理表を作る

管理表を作って依頼を一覧で見えるようにしておく。チームで動いている時はもちろん、抽出担当が自分1人であっても同時に動いている依頼が増えると必要になる。管理表に最低限必要な項目は次の通り。

  • 受付番号
  • 合意した納期
  • 依頼者
  • 担当者
  • 題名
  • 現状
  • 完了日

受付番号

区別がつけばなんでもいいが、連番にしておくのが素直だろう。題名よりも受付番号の方がコミュニケーションがしやすい。

ファイルやフォルダなどに名前を付ける際にはこの依頼番号を使うと整理しやすい。

合意した納期

打ち合わせを経て納期が決まったら記載する。受付時は空欄でいい。「来週中」のように納期に幅がある場合は、その期間の中で最も早い日から中間までの日の間で他の依頼の様子を見ながら妥当な日に設定する。期間の後ろの方の日にしてしまうと、少し遅れが出ただけで納期に間に合わなくなる。

依頼者・担当者

抽出担当者が1人ならば担当者の欄は不要。チームで動いている場合、不在時にトラブルが起きた際に依頼者や担当者が書いていないと連絡先を調べるのにも手間がかかるので書いておく。

題名

通常は依頼時に書いてもらった題名をそのまま使う。

現状

やり取りの詳細は別にあるので、管理表には「この依頼は今どういう状況だったっけ?」がぱっとわかるように書いておく。例えば「1/1 アウトプット確認待ち」「12/31 〇〇さんにデータ問い合わせ中」など。

完了日

依頼が完了した日を入力する。現状の欄に「1/1 完了」と書いたり、別に欄を作ったこともあるがこれが一番わかりやすそう。

依頼管理表のためのツール選定

依頼管理表を作るツールの基準として考えておくべきは2点。

1つは依頼の一覧が見えること。とはいえ全員の全部の依頼(数十あることは普通にある)が見える必要はない。「各担当者が自分の担当分に絞り込みして優先度の高い順に自由に並び替えたら必要な分が見える」ぐらいで十分。

もう1つは使いやすいこと。特に動作が軽いこと。あまりに使いづらい管理表はそれだけで不満が溜まってしまう。すると管理表の更新が面倒になって放置したり独自の管理表を作ってしまう人が出てくる。

正直何でもいいので悩むならとりあえずスプレッドシートで作ればいいと思う。

受付担当者を置く

チームとして抽出を行っているなら、受付担当者を決めておく。担当が決まっていないと依頼が入っているのに誰も受け付けず宙ぶらりんになってしまう。納期直前になって受付されておらず担当者も決まっていない、なんてことが発覚して調整に大わらわなんてこともおきる。

例外は過去の依頼の続きや事前の相談があって誰が抽出するか当事者間で合意している場合。この時は依頼はルール通り行ってもらい、抽出を担当する人が受付を行えばいい。

受付のチャンネルはできるだけ同じにする

複数の部署が各自で抽出担当者を抱えている場合でも依頼の窓口は共有にしておいた方がいい。個別に行っていると隣の部署で行っている無駄な集計や不効率な作業に気づけない。

まずは全社で統一したチャンネルを使い、規模が大きくなってどうしても無理になったら事業部などの単位で分けるか検討する。抽出側のスキルにもよるが、100人の依頼者と10人の抽出担当者がいたら分割を検討する目安だろう。

やりとりの記録やアウトプットを1か所に残す

やりとりは後で言った言わないになるので全て残しておく。口頭でのやり取りはすぐに決まったことをまとめて依頼のチャンネルに共有し、依頼者と合意を取る。

アウトプットや作ったクエリもまとめるかリンクを貼ってすぐにたどり着けるようにしておく。個別に保管しているとすぐどこにあるかわからなくなる。

ルールを守らない人への対応

依頼のひな形に書くのが面倒だと口頭で依頼を行おうとしたり、受付の仕組みを飛ばして自分の部下に直接指示を出そうとすることがある。誰かがルールを無視すれば遅かれ早かれ追随者が出て破綻するのでルールの遵守は職位や職種に関わらず全員で徹底すべき。

「言ってもどうせやらないから」と受付担当が代筆を行ってしまうと以後そのやり方が定着するのでやってはいけない。依頼者自身の責任において部下に代筆させる。

あと重要なことは受付を通さないことで起きた問題については一切関知しないことを宣言しておくこと。担当者の知らないところで勝手に抽出されたデータに責任を持つ必要はない。

仕組みが欲しい

「依頼用のフォームを作って、入力されたら管理表への記載と受付番号の自動発行、同時にSlackにその依頼のスレッドを立てて受付担当者には別途アラート」ぐらいまではどこでも簡単にできる仕組みが欲しいところ。環境によってできないことがあるといろいろ不便。

もっとうまくやれる方法はないか

今回は抽出についてのみ話してはいるけれども実際には整備の他の仕事もある。分析やエンジアリングを行う人もいるだろう。だからこそ依頼を管理して速やかに進めていかないとすぐに時間を使いきる。

打ち合わせの進め方と取るべき合意とあわせてできるとかなりの無駄が省けるはず。とはいえ書いている自分でも忙しかったりすると抜けてしまうことはしばしばある。

もっとうまくやれるようになりたいが、いままであまりフィードバックを自分から求めることをしなかったのは反省している。もっとこうやるといいとかあったら是非教えてください。

カテゴリー:データ整備